消費税切替日時(時刻)の決め方
ネットショップの消費税は出荷日を適応基準として税率を決定することが一般的です(下記図参照)。
「9月30日に出荷できる注文を受け付けることができる日時」が
税率変更の日時(時刻)となります。
消費税率切替日時(時刻)を決め、事前のアナウンスを行い、切替後に必要となる作業を理解し、事前準備を行うことで、請求額の修正処理や追加件数を減らすことができます。
注意点
- 課税の切替ポイントとして、原則的には「課税対象となる商品を引き渡した時」となりますが、
通信販売の場合、受領(商品到着完了)のタイミングが予測しきれないため、
一般的には出荷日が適応基準とされています。 - しかし、実際にどの時点をもって納税義務が発生するかは、出店者様の会計処理によって異なります。実情に関しては、ご自身でご確認くださいますようお願いいたします。
- 配送料金や支払い方法ごとに設定できる手数料の変更、または特定商取引法、新規ページを含む
全てのページ内テキストや画像の修正加筆は、別途手動でおこなっていただく必要があります。
1. 消費税率変更日時(時刻)のケーススタディー
参考に各ネットショップの運営状況にあわせた、日時決定のケーススタディーをご案内します。
いずれも少々テクニカルな方式です。
参考にできない、または理解できない場合は、「9月30日に出荷できる注文を受け付けることができる日時」を消費税切り替えのタイミングにすることが無難です。
また、当資料は、会計基準との整合性を前提とした手順となっております。
しかし、中小企業様においては運用負荷をベースにした方式も検討すべきかと存じますので
ケース1で記載しました。
ケース1に関しては、異論もあろうかと思いますので、
自社の実情にあわせてご判断いただけますと幸いです。
注意点
-
軽減税率対象商品、経過措置対象商品は8%のままで問題ないです。
増税前に購入し、増税後に発送した場合
ケース1
極力手間や顧客への混乱をかけたくない
9月30日以前の購入の全配送が完了してから、消費税の切替を行う方式です。
本方式は、もっとも運用の混乱がない「価格据え置き」方式になります。
なお、以下は無償で実施できる商品販売価格を「税抜き(ヌキ)」価格で登録している場合に
おけるメリットとデメリットです。
メリット
- 金額を急いで変える必要がない
- 顧客が混乱しない
- 10月1日以降の注文に対して、税率変更に伴う請求金額が変更されるため、顧客からの理解が得やすい
デメリット
- 9月30日以前の注文を受けて、10月1日以降に配送した注文の増税分(2%)だけ手出しする必要がある
ケース2
取り寄せなどの注文がなく、注文後即日発送できるサイト
この様なサイトの場合、「9月30日12:00まで」など、即日出荷が可能な注文時間まで
税率変更を直前のタイミングにすることもよいかもしれません。
注文後に消費税率の変更が発生しない(発生しても該当注文が少ない)サイトと
考えられますので、変更後の税率修正等の手間も最小限で済むでしょう。
ケース3
在庫が少なく、取り寄せやオーダー商品が多いサイト
取り寄せにかかる期間が平均1ヶ月などであれば、1ヶ月前から税率を変更しておくことも
一考です。また、税率変更後の注文の出荷のタイミングを一律10月1日以降にするなどにより、省力化することは可能です。
注意点
- 購入者様への告知は「くどい」ほど行っておくことをおすすめします。
ケース4
予約商品等が多いサイト
予約商品の出荷時期が9月中であれば、問題はありませんが、10月以降になる場合は、
注意が必要です。10月以降出荷となる商品が何点かあるケースに関しては、税率変更の
時間までは個別に「10%で計算した時の価格」になるように販売価格を調整しておき、
税率変更の時間の後は元の価格に戻すなど対応を行うことも一つの方法です。
注意点
- 上記の対応を行う際には、商品詳細ページなどにしっかり告知しておきましょう。
- 税率変更後の時間後は必ず元の価格に戻しましょう。
購入者様から余分にお金を頂くことになるためご注意ください。